荒神の杖譲り/諸塚・桂神楽スケッチ「神楽と仮面の民俗誌<企画5-5>」

諸塚・桂神楽スケッチ/諸塚神社秋季例大祭&桂神楽奉納:ライブペインティング/「神楽と仮面の民俗誌<企画5-5>」

     ☆

荒神の杖譲り】

荒神

神主に引き出ものにてひきたてまつろう

このつえと申するは

かどにたつればきちじょうてんの

やらいのふだとなり

寝床にたつればこうとくじのふだとなり

四方のいぬいの隅にたつれば

ふっきまんぷくのつえとなる

このつえをわれ荒神

引き出ものにてたてまつろう

     ☆

桂神楽では

神楽の開始に先立ち

二体の荒神が出て

神主と問答をする

長い問答の中で

宇宙星宿の理<ことわり>

四季五行の法則

神楽の由縁などが説き明かされ

荒神

村に幸を授ける宝の杖を神主に渡して

神楽が開始されるのである。

渡来の文明神と先住神たる自然神との出会いと激突、

相克と和解・協調の物語――

神楽の場に怒り出て来た森の神・荒神

渡来の民族の祭祀者である神主と対話し、

村人の仲裁によって和解する。

ここにこそ、

神楽の真髄が語られている。